奥田博土の作陶の原点
奥田博土の世界
私の作品のイメージは、お宮さんの木の洞であったり、大地のなかから生まれてくる、生命的な物であったり、それらは、私が子供時代に、信楽の地で遊び感じた、私の源風景の表れだと思います。木の洞の中で遊んでいると、外の世界から遊離して、自分が、その木の一部になったような錯覚を感じたものです。木や土は私にとって大変親しいものたちでした。木の内部に潜んでいると、木の中の生命の鼓動のようなものを、聴き取っていたように思います。 信楽の土での表現は、私の原点、信楽の大地に根ざした、自然からのインスピレーションによる表現といえます。木や石の造形は外部から削りだして形づくりますが、陶芸だけが、茶碗や花器のように内部からの力のふくらみにより形づくられます。ロクロ成形にしろ、手びねり造形にしろ、陶芸は外部と内部が同時に造形されますが、作品を二分して、また再度構築することで、内部の生命的な力が、新たな造形に生まれ変わり、空間にその力が放出されます。木の洞に潜んだ子供時代のように、私は陶の内部に潜んで、その鼓動を聴いてみたいと思っているのかもしれません。
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